日本にはさまざまな種類のお茶があり、近年健康茶に注目が集まってきています。
健康ブームに合わせて、健康器具やストレッチ方法・食事や飲み物など人気が高まっていますね。
健康茶も種類が豊富で、スーパーの飲料コーナーを見てみると、健康茶ブースがあるほどです。
さて健康茶のひとつである「ハブ茶」をご存知ですか?
まだまだ認知度が低いお茶で、お茶の名まえから蛇の一種である「ハブ」を想像してしまい、なんだか美味しくなさそう、怖いといった悪いイメージがありますね。
「ハブ茶ってなに?ヘビから抽出されたエキスの飲み物?」
「苦そうなイメージがあるけど、実際どんな味がするの?」
「ハブ茶は体によい?効果や効能があれば知りたい!」
など、ハブ茶についての疑問や不安の声が、ネット上でも多くあがっています。
いざ詳しく知っていくと、想像していたお茶とは全然違うということがわかりますよ♪
無知のままだと怖いイメージがありますが、知識を蓄えることで良いイメージへときっと変わります!
健康のためにも、ぜひ日常的な飲み物として飲んでほしいお茶のひとつです。
今回はそんなハブ茶について、製造方法や飲み方、効果や効能、味、人気のハブ茶など、詳しく分かりやすくご説明していきます。
健康茶に興味のあるかた、ハブ茶が好きな人、妊婦さんやカフェインが苦手なかた、ダイエット中のかた、視力が低下してきている人などさまざまな人の参考になれば嬉しいです♪
ハブ茶とは

ハブ茶はヘビとは関係ない!
ハブ茶と聞くと、ニョロニョロ動くハブを連想してしまいます。
「ハブ酒」などには本物のハブが入っているものもあるので、ハブ茶はハブから作られているお茶と勘違いされていることも多いのです。
しかし、ハブ茶はヘビのハブとは無関係のお茶で、とても飲みやすい健康茶のひとつです。
ハブ茶の原料はエビスグサという植物の種子である決明子(ケツメイシ)から作られています。
ケツメイシは中国のお茶にも使われており、古くから健康茶として飲まれています。
日本ではケツメイシはあまりなじみがない植物であり、どちらかというと歌手グループの印象が強いですね。
ケツメイシは漢方薬にも重宝されており、ウーロン茶やドクダミ茶、玄米茶などとブレンドして販売もされています。
爽健美茶の歌にも「ドクダミ、ハブ茶、プーアル♪」とありますね。
原材料であるエビスグサはハブ草という植物によく似ていますが、ハブ草は東南アジア原産の植物で、最近は日本では見かけなくなった植物です。
ハブ草はマムシに噛まれた時に、葉から絞った汁をすりこむと良くなるということからハブ草と呼ばれるようになったのですが、薬用効果はまだ分かっていません。
一般的にハブ茶は簡単に採取できる「エビスグサ」を利用したお茶なので、混同しないでおきましょう。
―参照 エビスグサ・ハブソウ・カワワケツメイ|公益財団法人 額田医学生物学研究所公式サイトよりー
ハブ茶の製造工程
ハブ茶の作り方は、エビスグサの種子を乾燥させ、炒って煮だして出来上がります。
製造工程は、時間はかかりますがそこまで難しくないので頑張れば自宅で作ることも可能です。
ハブを一株栽培するだけでも、多くの種子ができるので、家庭菜園としても楽しむことができます。
実際に、香川県のマロさんという方が家庭菜園で作られており、ハブ茶を作ったブログもあります♪
細長いえんどう豆のようなさやが茶色くなってきたら、収穫して、種子を取り出します。
写真を見るとベビーチョコのようでかわいらしい種子です。
種子をフライパンにいれてじっくりと火にかけ焙煎していきます。
始めはぱちぱちと音がするのですが、音がなくなったら焙煎ができたという合図です。
焙煎した種大さじ1を水1リットルに入れて、火にかけ10分ほど煮だします。
麦茶より少し濃い目のきれいな茶色のハブ茶が完成です。
写真付きでハブ茶を作った工程が載っているので、参考にしてみてくださいね。
―参照 収穫したハブ茶の脱穀と焙煎|ニャハハの家庭菜園 ポタジェと水耕栽培サイトよりー
ハブ茶に含まれている有効成分
ハブ茶は健康茶と言われておりますが、体に良い有効成分が豊富に含まれています。
・ビタミンA
・アントラキノン誘導体
・タンニン(ポリフェノールのひとつ)
主な成分はこの3つで、他の健康茶と比べると種類は少ないのですが、アントラキノン誘導体には、驚くほどたくさんの効果や効能が秘められています。
詳しい効果や効能の内容は後ほどご紹介していきますね。
ハブ茶の味~おいしい?まずい?
ハブ茶はヘビとは関係なく、植物の種子から作られたお茶です。
しかし、認知度は低く飲んだことがない方も多いのではないでしょうか?
ハブ茶の味は、焙煎されているので麦茶のように香ばしさがありすっきりとした飲み口です。
植物から作られていますが、青臭さもほとんどありません。
実際にハブ茶を飲んだことがある人の感想や意見をまとめてみました。
・ガストでハブ茶を発見!わらび餅のような優しい味がする。
・初めてハブ茶を飲んだら、信玄餅の味がしてびっくりした!
・甘くない黒糖のような味で、スッキリの中にまろやかさもある。
・ホットで飲むとすごく美味しい。
「ハブ茶はまずい!苦手」といった意見が少なく、漢方薬にも使われていますが、薬のような味もありません。
本当に麦茶のようなさらっとした飲み物なので、小さなお子様から高齢者まで、たくさんの人が飲みやすいお茶の味と言えます。
ハブ茶の7つの効果と効能~ダイエットや便秘改善効果はどう?
ハブ茶は漢方薬にも利用されており、健康によいお茶なのですが、どのような効果や効能があるのか詳しくご説明していきます。
便秘の解消・予防
ハブ茶には「アントラキノン誘導体」が含まれています。
アロエなどにも含まれている成分で、緩下作用や大腸内の筋肉を活性化させる作用をもっています。
腸の筋肉が活性化されるので、蠕動運動(ぜんどううんどう)が促進されます。
人間は胃に物が入ると、大腸の蠕動運動が働き、便が徐々に肛門に送られていきます。
しかし、便秘気味の際には蠕動運動が活発に行われていない場合もあるので、ハブ茶を飲むことで便の排出を助けることができるのです。
―参照 5.便秘|一般社団法人 愛知県薬剤師会公式ホームページよりー
眼精疲労や目の充血に効果あり
ハブ茶にはビタミンAが豊富に含まれています。
ビタミンAには、視機能を改善する効果があり、目の健康の維持に欠かせない成分です。
視力が回復するというわけではないのですが、夜間の視力の維持ができることもわかっています。
夜盲症や鳥目(とりめ)と呼ばれている夜になると目が見えなくなる症状があるのですが、これはビタミンAが不足しているために起こります。
夜盲症には先天性と後天性があり、後天性の場合のビタミンA欠乏性夜盲のケースに該当します。
サプリなども販売されているので、医者に相談の上、参考にしてみてください。
また、ハブ茶に含まれているアントラキノン誘導体は肝臓の働きをサポートする作用があります。
人間は肝臓が疲れることで眼精疲労や目の充血が起こるといわれているのですが、アントラキノン誘導体により肝臓の負担が軽減されることで、症状が改善されることがあります。
ケツメイシが中国で「決明子」と呼ばれるのは目に明かり(活力)を与えることからきています。
目の疲れ、充血、夜盲症、視力維持、目の健康維持などのためにも、ハブ茶を飲んでみてくださいね。
―参照 ハブ茶|株式会社わかさ生活 公式ホームページよりー
生活習慣病の予防
ハブ茶に含まれているアントラキノン誘導体は、コレステロール値を下げる作用もあります。
近年コレステロール値を下げるお茶やサプリメントなど数多く販売され、気を遣う人も増えてきました。
血液中のコレステロール(悪玉菌)が増殖してしまうと、動脈硬化の原因となることがあります。
動脈硬化になると血圧も急上昇し、さらに高血圧を引き起こすリスクも上がってしまいます。
普段からコレステロール値が気になっている方は、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防としてハブ茶を飲み続けることで、症状が改善できることがあります。
ダイエット効果が期待できる
ハブ茶は便秘を改善してくれる作用があるので、それだけでもすっきりとした体つくりが期待できます。
またコレステロール値を下げる効果や血圧の上昇なども緩やかにしてくれるので、さまざまな面でダイエット効果が期待できるのです。
利尿作用もあるので、体内に溜まった老廃物を体外に押し出す働きももっています。
直接的なダイエット効果ではありませんが、体内から綺麗にすっきりと管理してくれるので、ダイエット中の飲み物としても利用できますね。
更年期障害の症状を緩和
40代後半からの女性に多い更年期障害。
普段の生活さえ困難になるほど症状が重くなることもあります。
更年期障害は卵巣機能の低下によりホルモンバランスが崩れることが原因で引き起こります。
病院で相談すると薬なども処方してもらえるのですが、自分でできる症状の緩和方法として、ハブ茶を飲む方法が手軽でおすすめです。
ハブ茶に含まれているアントラキノン誘導体は更年期障害に伴う症状を完全する効果があります。
改善には個人差がありますが、「更年期障害かな?」というかたは、一度試しに飲んでみてくださいね。
粘膜や皮膚を健康に保つ
ビタミンAは粘膜をまもる力、骨や皮膚の健康をたもつ、免疫作用などの働きがあります。
そのため、不足すると、胃腸が弱くなる・視力の低下・アレルギーになりやすくなるなどの症状が起こります。
他にもニキビや肌荒れが起きたり、皮膚に潤いがたりなくなったりと、様々な悪影響が考えられます。
この症状に心当たりがあるときには、もしかしらたビタミンAが不足しているのかもしれません。
人参やほうれん草、牛乳、卵黄などからも摂取できますが足りない時には、ハブ茶など普段から簡単に摂取できる方法も取り入れてみるとよいですね。
―参照 ビタミンA/βカロテン|健康と病気|大塚製薬公式サイトよりー
疲労回復効果
アントラキノン誘導体には滋養強壮効果や疲労回復効果が期待できます。
アントラキノン誘導体には、便秘解消効果・生活習慣病の予防効果・更年期障害の症状緩和など、さまざまな効果や効能があり、人の体に嬉しい効能がたくさん入っています。
なんだか疲れがたまってきたな、身体がだるいなというときには、ハブ茶を飲んでみてくださいね。
ハブ茶のカフェインはどれくらい?妊娠中の妊婦は飲んでも大丈夫?
ハブ茶には、便秘解消効果やダイエット効果などもあるので、妊婦さんや授乳中の方にも嬉しいお茶です♪
しかし気になるのはカフェインの量。カフェインが苦手な方も気になるところです。
妊娠中、特に妊娠初期はカフェインの過剰摂取により流産のリスクが高くなるとされています。
そのため、食品安全委員会などでは、1日のカフェイン摂取量が推奨されており、妊娠中の人は200㎎以下が望ましいとされています。
ちなみに、コーヒーには100mlあたり60㎎~80㎎ものカフェインが入っています。
ハブ茶はお茶の名まえが付いていますが茶ノ木から作られたものではないので、カフェインは含まれていません。
そのため、妊婦さんやカフェインが苦手な方でも安心して飲んでいただけます。
また、副作用についていろいろな情報もありますが、基本的にハブ茶には副作用がありません。
他の健康茶にはお腹を冷やすものや飲みすぎると下痢になるものなどもありますが、ハブ茶は特に問題ないので、気にせず飲むことができます。
ハブ茶のいれ方、作り方とおすすめの飲み方
ハブ茶は自宅でも美味しくいただくことができます。
市販のハブ茶でしたら、パッケージなどに作り方が記載されているので、その通りに作ってください。
もし作り方が分からない場合には、基本のいれ方をご紹介するので参考にしてみてくださいね。
急須でハブ茶を作る場合
まず急須の茶こしにハブ茶を茶こしの3分の1ほど入れます。
お湯を注ぐことで豆が膨らむので、4分の1くらいでもよいです。
その都度調節してみてください。
その後、沸騰したお湯をいれて蓋をし、3分ほど蒸らします。
2杯目以降は蒸らさずに、お湯を注いでいただくことができます。
普通のお茶は、お湯を注いだ時にお茶をいただき、当日中に茶葉を捨てなければなりません。
しかし、ハブ茶は2~3日間ほど同じ茶葉で飲むことができるコスパのよいお茶です。
だんだん薄くはなってきますが、経済的にもよいので、味など問題を感じなければ3日ほど楽しんでくださいね。
やかんでハブ茶を作る場合
沸騰したお湯1リットルに対して、大さじ1杯のハブ茶をいれます。
弱火で5分ほど煮だして完成です。
残った茶殻も再利用でき、2煎目としてさらにお湯を足して煮だすことができます。
長時間煮るとハブ茶の成分が壊れることがあるので、2煎目くらいで茶殻は捨てるとよいでしょう。
ハブ茶のアレンジ
「ハブ茶に少し甘味が欲しいな~。」というときには、はちみつを加えるとおいしいです。
ハブ茶はクセがないのでお子様でも飲むことができますが、はちみつを入れると喜んで飲んでくれます。
また、まろやかにしたい時にはホットのハブ茶にミルクを入れることでラテ風ハブ茶を作ることができます。
意外とマッチしていて美味しいので、機会があれば試してみてくださいね。
ハブ茶は楽天やamazonで買える?おすすめ3選
ハブ茶の種類はあまり多くないのですが、薬局などで販売されていることが多いようです。
しかし、住んでいる地域によってはなかなか手に入らないこともあるので、ネッツ通販での購入が手軽でおすすめ。
市販のハブ茶で人気のものをピックアップしてご紹介します。
ちなみにハブ茶は「ケツメイシ茶」という名まえでも販売されています。
本草はぶ茶
本草製薬のハブ茶で、ハブ草を100%使用しています。
便利なティーバッグタイプで、香ばしく飲みやすいと人気の商品です。
レビューの中には「麦茶より飲みやすい!」「独特な香りや苦みがない!」など、評価が高いので、初めてハブ茶を飲むかたにもおすすめです。
詳しくはこちらからどうぞ。
ハブ茶 ヴィーナス
無農薬ノンカフェインの安心ハーブとして、東京千代田区にあるハーブの専門店であるヴィーナスが販売しています。
下痢気味の方、低血圧の方は飲まない方がよいと注意書きされていますので、ご注意くださいね。
「実際に飲んでみるととても美味しく香ばしさにはまっている!」「子どもががぶがぶ飲んでいる。」など、評価も高い商品です。
詳しくはこちらからどうぞ。
OSK 焙じはぶ茶
焙煎されたケツメイシがそのまま入った焙じはぶ茶です。
お茶以外にも粉末状にして食べる方法やその他の食品と混ぜて食べることが可能です。
急須ややかんで煮だしても美味しくいただくことができます。
「このメーカーでこれでないと!」「いつもの味!」など安定感のある美味しさで人気です。
詳しくはこちらからどうぞ。
まとめ
ハブ茶と聞くと「ヘビ」や「まむし」を想像してしまいますが、関係のないお茶で、ケツメイシという種子を焙煎したもので出来上がっています。
香ばしくすっきりとした味わいで麦茶のように飲みやすく、さらに健康にもよいお茶です。
毎日飲み続けても飽きない味なので、まだ味わったことがない方はぜひ飲んでみてくださいね。