日本だけでなく世界には様々な種類のお茶があります。
鴛鴦茶というお茶をご存知ですか?
これは鴛鴦(おしどり)と書いて、鴛鴦茶(えんおうちゃ)と呼ぶ飲み物です。
名前だけ聞いてもピンとこないという方も多いのではないでしょうか?
紅茶好きな人、コーヒーが好きな人は、もしかしたらハマってしまう飲み物になるかもしれません。
「鴛鴦茶って一体何⁉」
「鴛鴦茶を飲んでみた人の感想を聞いてみたい!」
「鴛鴦茶を作ってみようと思うけど、どうやって作ればいいの?」
など、鴛鴦茶について知ると、もっと詳しく聞いてみたいと疑問に思うことが増えてきます。
さて、まだどんな飲み物か計り知れないかもしれませんが、日本でも流行しそうな飲み物なので、
これからの話題として、先に試して飲んでみませんか?
今回は「鴛鴦茶(えんおうちゃ)」について詳しくご紹介していきます。
いつもと違った新しい味の飲み物にチャレンジしたい方、コーヒーや紅茶が大好きな方、
海外のお茶に興味のある方、鴛鴦茶は聞いたことがあるけど飲んだことのない方など、
鴛鴦茶に興味のあるたくさんの人の参考になれば嬉しいです。
鴛鴦茶とは

読みは『えんおうちゃ』と言います。
その正体は、簡単に言うと紅茶とコーヒーを混ぜた飲み物です。
知らない人にとっては、衝撃の飲み物かもしれませんね。
鴛鴦夫婦(おしどりふうふ)などというように、おしどりという言葉には、
男女同時に使う2つのものが1つになったものを表す意味があります。
ここではその2つがコーヒーと紅茶にあたり、合わさった飲み物というイメージです。
鴛鴦茶、実は香港では一般的な飲み物で、レストランやインスタント、紙パックなどの商品もあります。
日本ではまだ普及していませんが、香港の食に興味を示している日本なので、これから話題になりそうですね。
香港の広東語では「ユンヨンチャー」と呼ばれています。
日本では、一部で「コーヒー紅茶」と呼ばれていることもあるようです。
一般的に砂糖と練乳をたっぷりと入れる飲み物なので鴛鴦奶茶(えんおうだいちゃ)とも呼ばれています。
様々な呼び名がある鴛鴦茶は、誰が考案したものが分かっておらず、香港で数十年飲み続けられています。
香港のレストランなどでは飲み物欄の一番上に「Coffee&Tea」という表示が目につきます。
コーヒーと紅茶を混ぜた味…、あまり想像できませんが、鴛鴦茶についてさらに詳しくみていきましょう。
鴛鴦茶の味~おいしい?まずい?

鴛鴦茶を飲んだことがあるという日本の人の意見をまとめてみました。
飲んでみようか迷っている方の参考になればと思います。
鴛鴦茶がおいしいと感じた人の意見
・ミルクティーのような味わいでコーヒーのコクもプラスされて美味しい。
・想像以上の美味しさ!疲れも吹き飛びます。
・コーヒーと紅茶のいいとこ取り。
・飲み始めは不思議でびっくりするけど、美味しくなっていく。
初めて飲んだという人の感想がたくさんあり、「不思議だけどイケる!」という意見が多くありました。
初めは口や脳が驚くかもしれませんが、1杯飲んでみたら、新しい味との出会いに驚くかもしれません。
鴛鴦茶がまずいと感じた人の意見
・口の中でコーヒーと紅茶が存在し交わらないので困ってしまう。
・砂糖やミルクをたっぷり入れているためか、冷めるととてもまずい。
・コーヒーと紅茶の種類によって、まずくなることがある。
コーヒーの豆や紅茶の茶葉、ミルクの組み合わせにより美味しくない鴛鴦茶ができることもあるようです。
また、2つの味が交わることがないので、驚きまずいと感じてしまうこともあるでしょう。
鴛鴦茶の10つの効果と効能~ダイエットや便秘改善効果はどう?

鴛鴦茶にはコーヒーに秘められた良い面と紅茶の体にもたらすよい影響の2つを兼ね備えています。
コーヒーにも紅茶にも、あまり知られていない効能がたくさんあるのでご紹介します。
脂肪燃焼を促進する効果がある
コーヒーや紅茶に含まれているカフェインには、脂肪の燃焼を促進する効果があります。
脂肪を分解する酵素「リパーゼ」の働きを促進させるので、脂肪燃焼が期待できます。
また、脂肪の吸収を抑える働きもあるので、ダイエットにおすすめの飲み物です。
運動する前や食事のときに飲むことで、脂肪燃焼の効果を発揮します。
しかし、コーヒーや紅茶にたっぷりのお砂糖を入れる人は注意が必要です。
砂糖の量が多い事で、逆に太ってしまうこともあるので、できるだけお砂糖控えめで飲んでみましょう。
糖尿病の予防になる
不規則な食生活や生活習慣からなると言われる生活習慣病ですが、糖尿病もそのひとつ。
生活習慣病の糖尿病は2型糖尿病と言われ、世界でコーヒーに予防効果があることが報告されています。
フィンランド国立公衆衛生研究所の調査によると、
①1日に3~4杯コーヒーを飲んだ場合、女性は29%、男性は27%糖尿病になる確率が減る。
②1日10杯以上飲んだ場合には、女性は79%、男性は55%糖尿病になる確率が減る。
と、2つのことが発見されました。
フィンランドだけではなく、アメリカやスウェーデン、日本なども研究により効果があることを報告しています。
その理由としては、コーヒーに含まれている『クロロゲン酸』が血糖値の抑制に関わっていると言われています。
―参照 生活習慣病が気になる方へ|社団法人全日本コーヒー協会公式サイトよりー
アンチエイジング効果
コーヒーや紅茶にはポリフェノールも含まれており、抗酸化作用があります。
人は酸素を取り入れエネルギーを作るのですが、その酸素の一部が活性酸素に変化します。
活性酸素が増えすぎると、血管や細胞を傷つけるなど体の内側を酸化させてしまいます。
酸化とは『錆びる』ことでもあるので、のちのち動脈硬化や生活習慣病の原因にもなりかねないのです。
この『酸化』をとめる働きを抗酸化作用といいます。
また、シミやしわができる原因は、肌に含まれているコラーゲンが糖と結びつくことからできます。
その結びつきを防ぐ役割をポリフェノールは持っているので、
コーヒーや紅茶にはシミやしわを防ぐ効果も期待できるのです。
体の中だけでなく、外側もきれいに保ってくれる効果があります。
リラックス効果がある
コーヒー好きな人はもうその効果を実感済みかと思いますが、ホッとする力をもっていますね。
コーヒーに含まれているクロロゲン酸は加熱によりコーヒー酸に変化します。
コーヒー酸により、脳にα波を出しリラックスさせる効果があります。
また、紅茶に含まれているテアニンという成分も同じ役割をしています。
コーヒーにも紅茶にも、心を落ち着かせるリラックス効果があるので、
緊張しているときや仕事で疲れたときなどに飲むことで落ち着くことができるのです。
コーヒーにはうつの予防効果がある

アメリカで行われた大規模な研究では、コーヒーを1日4杯以上飲む女性は、
うつの割合が20%減少する結果が報告されました。
1日に2~3杯飲む女性では15%減ることが分かっています。
その理由としては、カフェインがうつのリスク低減に有効であることを示唆しており、
まだまだ研究が進んでいる段階です。
―コーヒーがうつの予防に|一般社団法人日本生活習慣病予防協会公式サイトよりー
眠気覚ましの効果がある
コーヒーや紅茶にはカフェインが含まれており、中枢神経を興奮させ覚醒してくれます。
そのため、夜の勉強で眠気がさしたとき、仕事に集中したいときなどに飲む人も多いですね。
ランチでお腹いっぱいになった後の仕事は眠くてしょうがなくなります。
眠くなる原因の一つであるアデノシンという成分があるのですが、
カフェインはアデノシンの働きを阻害する力があります。
また、カフェインは身体に吸収されるのが早いので1時間かからない時間で効果を発揮します。
そのため、食事後に飲むのもよいですし、眠くなった時に飲んでも効果が期待できます。
片頭痛の痛みを軽減する作用がある
最近は片頭痛持ちの人が多いですよね。
気圧の変更や緊張など、その原因はまだはっきりとは分かっていません。
コーヒーや紅茶に含まれているカフェインには、血管を収縮させる働きがあります。
片頭痛は血管が拡張して起こるものなので、拡張を防ぐ効果が期待できるのです。
しかし、一時的であり、完璧に痛みが治まるかどうかは、個人差があります。
片頭痛を少しでも和らげたいときに、飲んでみてもよいかもしれませんね。
肝硬変やがんのリスクを軽減する
1日に1杯以上コーヒーを飲んでいる人は、肝硬変の発症を20%減らすこと研究で発見されました。
アメリカの研究者であるアサー・クラツキー氏らによって分かったのです。
肝硬変は肝臓の組織が硬くなり、肝臓が機能しなくなる病気です。
生活習慣病とがんの予防を研究してきた国立健康・栄養研究所所長の古野さんは、
自衛官の男性を対象にし、コーヒーを飲んでいる人は肝機能検査の数値が良い事を見つけました。
アルコールを飲むことで肝機能が悪くなっていくのですが、その症状をコーヒーが抑えることが分かりました。
鍵を握るのは先程からちらほら名前の出てくるクロロゲン酸。
クロロゲン酸の抗酸化作用が、肝機能によい影響を与えているのです。
―参照「コーヒーが肝臓にいい」はウソ・ホント?|日経スタイルサイトよりー
他にも、クロロゲン酸の抗酸化作用には、肝臓がんや子宮体がんの予防にも効果を期待できます。
国立がんセンターの調査で、クロロゲン酸には抗酸化作用と抗炎症作用により、がんの予防につながると、
考えられています。
食後の血糖値の上昇を抑える役割がある
コーヒーや紅茶に含まれているポリフェノールは、糖の分解を抑制し、さらに吸収率を減らす役割もあります。
早稲田大学の研究によると、紅茶と水では、
やはり紅茶のほうが食事中や食後の血糖値の上昇を抑えることが分かっています。
高血糖である人も食事中に紅茶を飲むことで、食後の血糖値の急な上昇を防ぐことが可能です。
高血糖になると、がんの発症リスクが上がることや、脳卒中や心筋梗塞など、
さまざまな生活習慣病などを引き起こしてしまう可能性が高く、重症になると治療も必要です。
血糖値を少し抑えていきたいと考えている方にもおすすめできる飲み物なのです。
―参照 1日3杯で万能の健康効果「効く」紅茶の飲み方|NIKKEI STYLEよりー
便秘の予防・解消
コーヒーや紅茶に含まれているカフェインは、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進する働きがあります。
人は胃に物がはいると大腸の蠕動運動が働き、便が肛門に送られます。
蠕動運動が弱い人はコロコロの硬いうんち、逆に蠕動運動が過剰になってしまうとやわらかうんちとなります。
便秘の場合には前者になるので、蠕動運動を促すことで、便の排出を助けることになるのです。
腸の蠕動運動を促す方法としては、水分をしっかり補給すること、朝食を食べ、
規則正しい生活をすることなども挙げられています。
さらに、紅茶に含まれているカテキンには善玉菌を増やす働きがあります。
善玉菌が増えることで腸内環境が整い、便秘になりにくい体つくりをすることができます。
このようにコーヒーや紅茶に含まれている様々な成分は、私たちの体によい効果をたくさん与えてくれています。
まだまだ研究中の期待できる効果もあり、これからの報告が楽しみです。
鴛鴦茶のカフェインはどれくらい?妊娠中の妊婦は飲んでも大丈夫?

鴛鴦茶のカフェイン量は、実際に「これだ!」とはっきりとした表記がありません。
コーヒーと紅茶を半々で割るので、それぞれのカフェイン量から計算してみましょう。
コーヒーのカフェイン量は、100mlあたり約60㎎含まれていると言われます。
紅茶には、100mlあたり約20㎎含まれていると言われています。
「(コーヒーのカフェイン+紅茶のカフェイン)÷2」として、
「(60㎎+20㎎)÷2=40㎎」と答えになりますね。
グラスやマグカップが200mlだとしたら、1杯に80㎎ほどのカフェインが入るという計算になります。
コーヒーや紅茶のメーカー、茶葉の種類、茶葉を蒸らす時間などでカフェイン量は変わってくるので、
悪魔で目安となります。
妊娠中は1日に100㎎以内であれば、カフェインを摂取しても問題ないといわれています。
そのため、鴛鴦茶であれば、1日1杯程度に済ませるとよいでしょう。
鴛鴦茶のいれ方、作り方とおすすめの飲み方

鴛鴦茶は粉末やペットボトルなど、日本ではあまり見かけません。
日本の香港ショップや香港カフェなどに行くと見かけるそうですよ。
今回は自宅でもできる鴛鴦茶の作り方についてご紹介していきます。
練乳を使った鴛鴦茶(アイス)
<材料>
・ドリップバッグコーヒー 1つ
・紅茶のティーバッグ 1つ
・練乳 大さじ3
・氷 適量
<作り方>
1.グラスに練乳を入れます。
2.ドリップバッグコーヒーをセットして、グラスの3分の1量までお湯を注ぎます。
3.紅茶をポットで沸かし、2のグラスに3分の2量までそそぎます。
4.くるくるとかき混ぜたら氷をたっぷり入れて完成です。ホットは氷無しで召し上がれ!
豆乳で!鴛鴦茶
<材料>
・紅茶 250㏄
・コーヒー粉 小さじ2
・豆乳 150㏄
・砂糖 小さじ2
・氷 適量
<作り方>
1.ティーバッグ2つを使い、紅茶を濃いめに出します。
2.砂糖とコーヒー粉を1に入れて混ぜ合わせます。
3.豆乳をそそいでよく混ぜ、氷を入れて完成です。
牛乳屋さんの珈琲アレンジより
<材料>
・牛乳屋さんの珈琲 1本
・牛乳屋さんのロイヤルミルクティー 1本
・水かお湯 130ml
・エバミルク 適量
<作り方>
1.コーヒーとミルクティーに水かお湯をいれてよく混ぜ合わせます。
2.好みでエバミルクを入れると香港風になり、出来上がりです。
―参照 アレンジレシピ|和光堂 牛乳屋さん公式サイトよりー
鴛鴦茶は、身近にある紅茶やコーヒー、練乳や牛乳・豆乳から作ることができます。
香港ではエバミルクがよく使用されており、日本でも販売されているので、混ぜて楽しんでみてもよいですね。
アイスでもホットでも味わうことができる鴛鴦茶です。
鴛鴦茶は楽天やamazonで買える?おすすめ2選

鴛鴦茶は日本ではあまり販売されておらず、手に入れることが難しいようです。
輸入品のショップなどを除いてみると発見することがありますが、ネットでも買うことは可能です。
リプトン港式鴛鴦奶茶(香港式コーヒー紅茶)
Amazonで700円の価格で販売されているリプトンの輸入品です。
香港より直送で届くので、日本のスーパーなどではなかなかお見掛けすることがありません。
不思議に美味しく、そして癖になる味です。
輸入品のため、少しお値段が高くなるのですが、海外の味を楽しんでみたいときによいですね。
牛乳屋さんのおしどりミルクティー
和光堂の牛乳屋さんシリーズで、鴛鴦茶をお手本として作られています。
紅茶とコーヒーを合わせ、和光堂のクリーミングパウダーを使用しています。
日本のメーカーで、日本人好みの味わいですが、こちらもなかなか店頭でみかけることはありません。
まとめ

コーヒーと紅茶の両方の良い面をもつ鴛鴦茶。いまだに日本でもブームが来ていませんが、
効能の多さや不思議な美味しさからそろそろ流行の兆しが見えてきそうです。
ダイエットや便秘予防だけでなく、生活習慣病予防にもよい研究結果がたくさん報告されています。
日本でも身近なコーヒーと紅茶で作ることができるので、ぜひ自宅で楽しんでみてくださいね。